イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
「イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)」のレビュー・感想

【今だからこそ読みたい一冊】
国内の某情報システム会社に勤務しています。
「持続的技術」と「破壊的技術」を、
「従来の企業向けシステム開発」と「クラウドコンピューティング」という文脈に当てはめて読んでいました。
本書で指摘されている「プロセスおよび価値基準が確立した企業が破壊的技術に対した場合に陥りやすい罠」に、見事にうちの会社がはまっていたため(笑)、他人事ではなかったので一気に読んでしまいました。
クラウドコンピューティングという波に対して、どう取り組んでいったらいいのか?

【電気自動車について大胆な予言をした第10章は、関係者必読では?】
本書は経済学者にして著名ブロガーの池田信夫氏が、過去10年の「この10年の本ベスト10」の第一位に選定している。
「以上、終わり」と書きたいところだが、約10年も前の著作であるにもかかわらず、その時点で大胆に電気自動車について予測をした第10章が、非常に興味深い。関係者は全員一読すべきだろう。
また、冒頭の日本語版への前書きも重い内容だ。発刊から10年を経て、著者が警告した日本の問題点はますます明確、かつ深刻になって来ているのは明らかだろう。

【マーケティングは万能ではない】
学部の授業で少し読み、後日購入して読了。
面白かったのは、顧客に密着したマーケティングが常に良い効果を生み出すとは限らず、
逆に破壊的イノベーションを前にしたときには命取りになりうるということ。
マーケティングにかかわることを志す者としては、忘れるわけにはいかない一冊。
どんな企業にいようが、破壊的イノベーションの芽を見つけるために注意していかなければならない。

【継続的イノベーションと破壊的イノベーション】
「成功する事業と失敗する事業の最大の違いは、一般に、当初の計画の正確さではない。最初から正しい戦略を立てることは、新しい事業計画を立てて二度、三度と試行錯誤できるように十分な資源を残しておくことに比べれば、さほど成功のために重要な要素ではない。試行錯誤を繰り返して適切な戦略を見つける前に資源や信頼を失った場合は、事業として失敗である」。
本書の特徴は、イノベーションを、「継続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」の2種類に分類して解説を試みている点である。前者は、従来の製品...
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